セイヨウタンポポのいない里
今週の土日は寒の戻りでとても寒かった。
この週末は、岡山県の祖母の家に2年ぶりに帰省したのだが、家が県北に位置していることもあり、昨日の夜から今日の明け方にかけて、どうやら雪が降ったようであった。
今日は朝から家の近くを散歩したが、もう春がすぐそこにあることもあり、様々な鳥の鳴く声があちこちから聞こえる。
例えばウグイス。
おなじみのホーホケキョという鳴き声であるが、若い個体なのか、まだうまく鳴けていない個体もいるようだった。
そのほかヤマガラ、ミヤマホオジロなど、美しい声で鳴いている。
そんな時見つけたのは、一輪の小さな花である。
タンポポは基本的に黄色いイメージがあるが、このタンポポは白い。
また、このタンポポは日本で多く見ることができる、外来種のセイヨウタンポポとは異なる、古くから日本に存在している、在来種のタンポポだ。
そもそもタンポポには在来種のタンポポでも、ニホンタンポポ、シロバナタンポポなど、多数の種類があるらしい。
なんでも、近年はセイヨウタンポポの勢力に圧倒され、どうやら日本に元から存在するタンポポは姿を消しつつあるとか。
岡山県県北の祖母の家があるこの地域では、周囲に在来種のタンポポが群生しており、セイヨウタンポポは周りに存在していないようだった。
ほとんどの生物種において、在来種の生物は、外来種の生物と比較して、繁殖率などが大きく異なることもあり、生存競争が生じた際に、どうしても劣勢になりがちである。
人もあまり訪れないような場所にあることから、このような在来種の生物は今後も維持されていくことだろう。
ただ、山奥にある場所は、近隣の山を整備する人の高齢化などから、整備がおろそかにされると、一気に多様であった生態系が単調な生態系に変わってしまうことがよくある。
祖母の家の周りも、昔と比べて整備が行き届かなくなったこともあり、昔はこの時期咲いていたカタクリの花を今回もう見ることはできなかった。
全国にある美しい自然を維持するためには、今後どうすれば良いのだろう。